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2007年7月 5日 (木)

オルフェウスの窓 やっぱり悲しいラスト

私の中では何度目かの「オル窓ブーム」到来中です。。

昔は悲しすぎて飛ばして読んでいた最後の方もじっくり読み込もうと思ったんですけど、部分的に実現不可能でした(T_T)。

やはり、悲しい部分をいくつか。。
(最近、オルフェウスの窓感想ブログになりつつある気が(・o・)

●アレクセイの最後
 何もユリウスを使って罠を張らなくてもねえ(>_<)。ユリウスが「逃げて」と言った為に銃弾浴びる設定にしなくても。。愛する夫が自分の過失で殺されるなんて、作者はユリウスに恨みでもあるのかしら?と思ったものです。。もし、ユリウスが声を出さなくても、アレクセイは結果的に殺されたのでしょうか?。もしくは罠と気づき出直したか?。
 アレクセイは「命がけのオヤジの姿を女房とガキに見せてやりたい」と自ら危険を承知で出向いたのですが。駆け引き嫌いで筋の通った男気がある彼らしいし、そこが彼の魅力なのですけど「命がけ」過ぎる!!。。。。2人の赤ちゃんが成長していると分った今は、彼の心意気が報われた気がします。。。娘の成長は本当に嬉しいサプライズでした。

●第四部
 レーゲンスブルクでのユリウスは常に「気高く美しくあってほしい」私としては、やっぱり辛い第四部です。
 聖セバスチャンの学生達に(ユリウスを)「かわいそう」とか言われたくないよ。
 イザークとダーヴィトが全くユリウスに恋心を抱かないのもちょっと悲しい。
 ユリウスファンとしては「激動のロシア編」の後に、ロシアでの一連の出来事が忘れ去られたようにイザークがメインの第四部ってのも消化不良の原因でしたね。
 もう少し早く、イザーク達が、「クラウス=アレクセイ・ミハイロフ」と気づき、「ユリウスは革命の真っ只中のロシアでクラウスと必死に生きていたんだ」と彼女の人生を振り返るシーンが欲しかったです。。「彼(アレクセイ)の子供を身ごもった妻は金色の髪をしたドイツ人だったそうだ」の台詞だけでは寂しすぎます(T_T)

ユリウスの最後
 「なんで、ユリウスがよりによってシャクレ顎のヤーコプに殺されないかんの!」 一番納得できなかったのがこれでした。
 ユリウスはヤーン先生を殺害したことで追い詰められますが、あれは正当防衛だし、もっとひどいことしてる人いっぱいいるのに(アネロッテとか)どうしてそこまで?と思いました。
 「オルフェウスの窓大事典」の理代子先生のご発言「ユリウスは繊細で良心が強い。だから狂気に逃げる」で妙に納得。シャクレに殺されるのも最初から決まっていた設定らしいが、こればっかりは納得できない(*_*))。。アレクセイと同じように川に転落したことで、2人の魂は1つになったのでしょうか。。オル窓で出会った恋人達は本編では共に命を落すケースが多かったのに、この2人の最後は悲しい。

実は主人公はイザーク(理代子先生談)
 [ええ~そうだったの!?主人公はユリウスじゃないの?。。。」
と思った方、多いのではないでしょうか?理代子先生が「一番思い入れ(自分の音楽への思いを描けた)があるのは第二部」だそうで、それならばイザークが生き残ったのも、ユリウスのロシア時代には殆ど触れることなく、第四部でイザークの音楽物語が始まるのも、外伝がイザーク(音楽)に関係した人の話というのも納得ですね。。

●理不尽な現実
 戦争や革命では「正論」を唱える者が必ずしも勝利し生き残るのではなく、多くの人間が騙し騙され敵味方を欺き、何の罪の無い人間が不条理にも殺される。。その屍を踏みつけて権力を手にしようとする野心家がいる。
 たくさんの血と汗と涙が流され、心身ともに大きな傷を抱えて新しい時代が誕生する。。アレクセイが変り果てた生家で泣き崩れるシーンはその象徴で、現実にもこのようなことがたくさんあったのでしょうね。。
 理代子先生はアレクセイ&ユリウスを通してこの「現実」を描きたかったのでしょうか?(多くの犠牲とともにロシアは生まれ変わった)。。主人公達ですら理不尽にも命を落としていく現実。。描きたかったロシア革命が成功に終った時点で2人の悲恋物語も終わり、再び「イザークと音楽の物語」に焦点が当てられたのでしょうか。。もし、第3部と第2部の展開が逆だったらもう少し違った思いで第四部を受け入れられるかな。

●新たな発見
 ロシア編の最後の方は辛い(難しい)ので飛ばし飛ばし読んでいたので、レオニードがユリウスに「来年の2月までにロシアを出ろ」と言った台詞の意味も軽くスルーしていたのですが、クーデターを計画してたのですね。
 レオニードはユリウスを愛していたけど、ボリシェビキを潰すことには容赦なく必殺仕事人でなかなかの策士だったということも改めて発見。

 ミハイロフ邸で、ユリウスに会いに来たアレクセイが帰ろうとすると、「もう一度抱いて行って」と呟くユリウス。20年近く「抱きかかえて部屋まで連れて行って」の意味で、アレクセイは部屋までユリウスを運んで「はい、さよなら」と帰ったのだと思ってました(ちょいマヌケな図)が、どうやら違ったようですね。。。初めて読ん時は子供だったから仕方ないけど、今まで気づかない私が一番マヌケです。。結婚後、何年たっても熱愛中のアレクセイ&ユリウス夫妻がもっと好きになりました。可愛いユリウスを暖かいまなざしで見つめるアレクセイが好き。

たとえ、演技でも世の女性がちょっとユリウスを見習えば、離婚率は下がりそう。。でも、これこそ実現不可能ですね^_^;

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コメント

こんばんは。またお邪魔します。
イザークとダーヴィトが全くユリウスに恋心を抱かないのが悲しいというのはまま見かける意見ですね。ただ私としては彼らがユリウスへの恋心を復活させていたらイヤだったと思います。特にイザークにはロベルタとの結婚生活という歴史があるので、今更過去の思い人(しかも精神を病んでいる)に恋心を抱くことは無理だと思いますし、何よりロベルタに可哀相と思います。イザークにはロベルタに対して不実な事はして欲しくないと思うんですね。
一つの意見として聞き流していただけたらと思います。

投稿: マキ | 2015年6月12日 (金) 19時25分

上記、ロベルタに可哀相、ではなくロベルタが可哀相、です。失礼しました。

投稿: マキ | 2015年6月12日 (金) 19時28分

>マキさんこんばんは!
以前、ある方のブログでやはり「第四部でユリウスとイザーク、ダーヴィトとの恋物語に発展しなくて良かった」という意見を拝見して、なるはど。。。と思いました。
 私の場合の「恋心を抱かなくて悲しい」と言うのはどちらかと言うと「恋心を抱いていたイザーク、ダーヴィトがユリウスのことを「可哀そうな人」と同情して憐んでいたことが悲しい」というのが近いかなと思います。
 「ユリウスはクラウスのことを恋焦がれてレーゲンスブルクを去ったのに夢破れて(クラウスには会えなかった、もしくは会えたけど拒絶された)、さらに辛い目に合って帰って来た」ような同情をイザークやダーヴィトから受けていたように感じて、それが悲しかった。。ですね。ユリウスはクラウスとロシアで懸命に生きた事実を知って欲しかったです。
 今、自分が結婚し、ユーベルくらいの子供のいる身になって、ふと、若いころにすごく好きだった人が、突然、精神を病んで現れたら・・・。若いころの情熱的な恋愛を懐かしみ、尊ぶことはあっても、今現在同じ気持ちを抱くことはないかな・・と思いますね。ましてやイザークは戦争にも行ったし、ロベルタは亡くなっているのでなおさらですよね・・。
 イザークとロベルタですが。イザークはロベルタを甘やかすことを優しさと勘違いしていたのかなと思いますね。イザークが「ちょっとこれは・・」と思うことを口に出すなりして、ロベルタと向き合っていれば・・。ロベルタは社交界でどのように振る舞えば良いのか、全く分からなかったのだろうし、もし、教えてくれる人がいたら、イザークのために頑張って身につけようとしたと思いますよね。。。
 オル窓は本当にいろんなことを考えさせられますね(*^_^*) 

投稿: JEN | 2015年6月14日 (日) 19時34分

度々お邪魔します。
ヤーン先生の件は正当防衛でしたね。あそこで罪を告発してたら?
破滅だったろうなぁ。アネロッテとバルバラお姉様は、お喜びになったでしょう。ヤーン先生に脅迫されてる所で、アルフレートやバルバラお姉様に打ち明けてれば?同じでしょうね。バルバラお姉様もその時は、お金しか考えていなかったから。詐欺罪に問われてたか…
フリデリーケとイザーク クラウス ゲルトルートは今迄と変わらぬ目で
見てくれたと、今は思うのです。ハンザ者としての厳しい人生になってた?池田先生バルバラアンハッピーの結末考えておいででしたから。
第4部では、ユリウスは同情されていました。それが救いの様な…
ロベルタに関しては、確かに色々教えてればね
彼女にキチッと色々教えてくれる人がいれば… 。今はそう思います。

投稿: ミント | 2015年6月16日 (火) 17時39分

JENさん、お返事ありがとうございました。イザークとロベルタについては私も全く同感です。ただ作者はイザークの破滅を前提にして物語を構築していたように思うので、イザークがどの道を選んでも破滅することになったのでしょうね。イザークが慈善事業的な結婚をするという設定自体がもうひどいですよね・・・
イザークには幸せな結婚をして欲しかったです。

投稿: マキ | 2015年6月17日 (水) 13時32分

>ミントさん、こんばんは!
ヤーン先生の件、自首していれば。。。ユリウスは未成年で正当防衛ですが、詐欺罪にも問われてしまいますよね。
となると、当時のマリア姉さま、アネロッテさんは嬉々としてレナーテさんとユリウスを追い出したかもですね。
 もう、レーゲンスブルクに戻れないくらいに。。。
ヘルマンがもし、レナーテさんの存在を知ったら、罪を償うまで待って、ユリウス共々受け入れてくれたのかなと思います。 
 イザーク、クラウス、ダーヴィト、フリデリーケ、ゲルトルートもユリウスに対しての態度は変わらなかったのだと思いますね。
 第四部、結末はいたしかたないとしても、どういう話の流れだったら、自分的に満足いくのかなーーと考えると堂々巡りになるばかりです(--〆)

投稿: JEN | 2015年6月19日 (金) 23時38分

>マキさん、こんばんは!。
イザークったら、カタリーナには「結婚は慈善事業じゃない」と言っておきながら。自分は・・・?!?!
ロベルタに「教養(?)や身のこなしは、品のいい人達と交わってれば自然と身に着く」と呑気なことを言って、放っておくからあんなことに・・・。
 ロベルタに過去のお友達との付き合いを辞めろとは言わないけれど、もう少し誰か指導してあげる人はいなかったのかな。。。教育係的な「ばあや」を雇えば良かったのになーと思います。
 イザークはある意味、人間臭いな(美人に押されて勢いで付き合ってのめりこんだり、同郷の幼馴染的なロベルタとふいに結婚してしまったり)と思いますし、第四部での漂う哀愁も魅力ですが。。ちょっと哀愁が漂いすぎでしたね・・
 イザークとガリーナとかけっこういい組み合わせかもーと思ったりしまが、やっぱりガリーナにはズボさんが一番ですね(*^_^*)

投稿: JEN | 2015年6月19日 (金) 23時53分

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